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ライブコマース と EC または、私域流量と公域流量の話

記事紹介

ライブコマースが日本で流行らない裏事情、なぜ中国だけで「50兆円市場」に化けたのか |ビジネス+IT

publish_at: 2022/10/11
author: 牧野武文
publisher: SBクリエイティブ株式会社

中国以外の国ではライブコマースはまったく軌道に乗っていない

実感に近い。
アメリカでは Facebook, Amazon もやっているらしいがだめらしい。

日本のテレビショッピングと同じ手法で、最初は標準的な価格が示され、
「価格は後ほど発表」として商品の説明が始まる。

そして、いよいよ販売価格が発表になり、
「今から5分間だけ」「先着1000名のみ」などの条件がつけられる。
すぐに購入ボタンを連打して購入しなければならない。

見出し通り、ジャパネットと同じ。
ゲーム的な演出というのはなるほどという感じ。

ここまで大胆な割引をすると、販売するブランド側に利益が出るはずもない。
それどころか赤字前提で販売していることも多い。

ではなぜやるか。
フォロワーの獲得のためらしい。
日本では、健康食品など単価の高い商品ではおこなわれている。
つまり、ライブコマースはアプリの新規顧客獲得の広告ということだ。
たしかに、アプリのインストールの CPA(Cost Per Acquisition)は高い。

私域流量と公域流量

恥しながら初耳だったので調べた。

  • 私域流量 : Private traffic : 自社サイト・アプリおよび実店舗へのアクセス数
  • 公域流量 : Public traffic : アリババおよび百貨店へのアクセス数

つまり、自分達が持っているお客なのか、看板を借りて集めたお客なのかという違い。

著者いわくアメリカも日本もそもそも EC が未発達らしい。中国は EC が発達し、アリババでの集客コストが高すぎて、ライブコマースをやる方が安上がりらしい。また、アリババに会員情報がある人が大量に買ったところで、その後のロイヤリティにつなげられないので、ビジネスの発展性を作ることができない。

そりゃそうだなと。

つまり、D2C だ、OMO だという単純な話ではない。
百貨店や楽天に対する、実店舗と自社アプリをどのようにバランスさせるか。
また、Instagram/TikTok でのライブ配信とどのように選別するか。

マーケティングコストとしてライブコマースをやるのか。
自社アプリを作り込むメリットはあるか。
(10X みたいな会社は、個社ごとにアプリを開発している)

小売ビジネスについて考えるいい記事だった。

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